
6月は環境月間です。6月5日(木)4校時、1年の道徳では、「ぼくらの森の未来」(出典:NHK番組「ココロ部!」)という教材をもとに、「自然との共生」について考えました。
オオダケ村は山奥の小さな村で、住民が新しい道路を作るかどうかで話し合いをします。オオダケ村は山道をぐねぐね走る道しかなく、まっすぐな道路ができれば、これまでの3分の1の時間で町に行くことができ、便利になります。
村には、大きなスーパーがなく、町まで買い物に行くのに往復3時間かかります。また、温泉があり、旅館もありますが、客が来ません。若者が町に出て行き、子育て世代も少ないのが現状です。
しかし、この村一帯は、世界でも珍しいヒスイオオダケの群生地でもあります。また、この山の森は、木の実や山菜、生活に欠かせないわき水など、多くの恵みを住民の生活にもたらしています。そして、水辺は子どもたちの絶好の遊び場にもなっています。
生徒は、「オオダケ村に新しい道路を作ることに賛成か、反対か」について理由とともに考え、小グループで交流しました。そして、教室のビッグボードを左側が「賛成派」、右側を「否定派」に分け、自分のネームカードをはりました。
「賛成派」と「否定派」の意見交流では、絶え間なく手があがり、生徒は一人一人の意見に耳を傾け、うなずいたり、新たな気づきを得たりしていました。
クラス交流での生徒の意見をいくつか紹介します。
【賛成派】
・病気やけがをしたときにすぐに病院に行けない。「命」と「自然」を天秤にかけたら「命」が大切。
・村に住む人たちが村を離れると、人口が減少し、村としての存続が危ない。
・道路を作ったとしても、ヒスイオオダケがなくなるわけではない。
【反対派】
・自然は一度破壊したら元には戻らない。
・新しい道路を作っても、人が集まるという確証はない。
【別の考え】
・交通の便はよくするが、電車など空気をきれいに保つ方法を考えるとよい。
最後のふり返りでは、「自然との共生」について、この時間での学びを記述しました。また、意見交流で出された意見すべてに納得ができたというわけではありません。そこでこれらについて、グループの仲間と語り合う中で新たな「問い」を生み出し、仲間とその「問い」について考えようとする姿も見られました。












