
9月10日(水)5、6校時、第5回課題探究がありました。
今回は、「法と社会と私たち」というコースの活動について紹介します。このコースでは、「法」を通して社会で起きていることを見つめ、実際に裁判所に行き、法廷の傍聴をするなどして、「法」が自分たちの生活を守るためにあることを学びます。
今回の活動では、京都弁護士会の長谷川純一弁護士(益川総合法律事務所所属)にご来校いただき、21名の生徒がお話に耳を傾けました。
まず、長谷川弁護士から「弁護士の使命」や「弁護士のバッジ」の意味について教えていただきました。「弁護士の使命」は、「みんなの人権を守ること、みんなが安心して暮らせるような社会をつくること」で、「バッジ」には天秤とひまわりのマークが描かれており、「公正と平等」「自由と正義」を象徴しているそうです。
次に、長谷川弁護士が弁護士になろうと思われたエピソードをおうかがいし、「法律家(弁護士、裁判官、検察官)になるまでの流れ」をチャートを使って教えていただきました。
「司法試験」には、憲法、行政法、民放、民事訴訟法、商法、刑法、刑事訴訟法、選択科目の8科目があり、4日間、1日平均6時間程度の試験が行われるそうです。
また、弁護士の仕事は、大きく分けると「民事事件」と「刑事事件」に分けられ、それぞれの流れについて詳しく説明をしていただきました。
「民事事件」では、依頼者から相談を受け、相手方と交渉をし、裁判・調停などの手続きを利用します。 「刑事事件」では、逮捕拘留段階での被疑者の弁護、起訴後の被疑者の弁護をするそうです。
あと、「弁護士の一日」として、新しい依頼者からの相談を聞いたり、継続中の依頼者と打ち合わせをしたり、相手方と交渉をしたり、webも含めて裁判所の手続きに出席したり、警察署で接見したり…。どれも責任のあるお仕事ばかりでした。
後半は、生徒からの質問に、一つ一つ丁寧に答えていただきました。生徒の質問を少し紹介します。
・弁護士としてのやりがいは何ですか?
・弁護士として大切にしていることはどんなことですか?
・弁護士になるまで大変だったことはどんなことですか?
・弁護士をする中で、大変だったことはどんなことですか?
・法曹になるために、中学生の間にしておけばいいことを教えてください。
・弁護士になって考えが変わったことはありますか?
・弁護をする上で、心がけていることはどんなことですか?
・一つの案件に証拠を集めるなど、どれくらいの時間がかかるのですか?
・冤罪事件を担当したことはありますか?
生徒たちは、長谷川弁護士から難しい法律用語などもわかりやすく説明していただき、弁護士の日常や仕事の詳細について知り、「法」についての理解を広げることができました。
終始、穏やかに中学生からの質問などに誠実にお答えくださった長谷川弁護士。多くの相談者からの声に耳を傾け、力を尽くしておられる姿が目に浮かぶようでした。
次回の本コースの活動は、京都地方裁判所を訪問し、裁判を傍聴する予定です。