
6月16日(月)から図書室で、文化図書委員会の企画による「太宰フェア」が開催されています。
太宰治は、「道化の華」や「ヴィヨンの妻」などの作品を残した昭和を代表する作家です。
太宰治(本名:津島修治)は1909年、青森県の大地主の子として生まれます。東京帝国大学仏文科に入学し、私淑した井伏鱒二に師事します。その後、文壇に数々の作品を発表し、1948年6月13日、玉川上水に投身し、世を去ります。太宰の遺体が見つかった6月19日を「桜桃忌」として、今でも多くの人が墓のある東京三鷹の禅林寺で太宰を偲びます。「桜桃」はさくらんぼのことで、ちょうどこの時期に採れ、太宰の好物でもありました。
本校でも桜桃忌にちなみ、この時期に「太宰フェア」を催しています。
文化図書委員の生徒が校内の掲示板に、作中の有名な一節を画用紙に書いてはり出したり、図書室に太宰に関する著作を集めたコーナーを作り、作品のあらすじを紹介したりしています。
本校の国語科では、長年夏休み明けに「本の紹介スピーチ」という学習活動を行っています。その「仲間に紹介したい本」として、太宰の「人間失格」や「斜陽」を選書する生徒が少なからずいます。特に「人間失格」は題名のインパクトや、思春期で自己肯定感をもちにくい時期の中学生に共感を呼ぶのかもしれません。
また、「走れメロス」は、1956年から中学校国語の教科書に掲載されていて、令和の今も多くの生徒の心をとらえています。
このような機会に、是非文学作品を手にとってみてください。心の琴線に触れるものがあるかもしれません。また、今は感じ入ることがなくても、いつかその読書体験が皆さんの人生のどこかでつながる時がくるかもしれません。






