School situation学校の様子

上海師範大学大学院生との国際交流

 10月22日(火)、中国の上海師範大学の大学院生と教職員の方々が本校を訪問され、授業公開や交流活動をしました。
 授業公開では、国語や英語の授業を参観していただきました。
 3年生の英語では、「よりよい社会を願い、夢を語ろう」という学習活動で、生徒はタブレットPCに綴った「I have a dream.」から始まるスピーチとディスカッションをグループごとに行いました。その様子を中国の大学院生にご覧いただき、英語で質問をしていただくなどしました。このような学習活動を通して、本校生徒、中国の大学院生ともに、これからの国際社会のあり方などについて考えることができました。
 次に、1年生の各クラスで中国の文化についてお話をうかがったり、実際に中国の伝統文化の作品制作を体験したりしました。ここでは、「塗り扇」と「切り絵」の体験活動について紹介します。
 まず「塗り扇」ですが、「塗り扇」は漢代に生まれた、漆を使って扇を作るという伝統技術です。
 自分の好きな顔料を選び、油を混ぜ漆を含ませた水に垂らします。棒でゆっくりかき混ぜると、様々な色の顔料が水の波紋に合わせてマーブル模様になります。それは空や海、山などの自然を表しているそうです。そこに扇面を浸し、ゆっくり動かすと、その模様が美しく扇面に反映されます。この「塗り扇」は、偶然にできる模様を写し取るところから、「自然に従う」という中国の生活や人々のものの考え方が表されているそうです。
 また、「切り絵」(Chinese Paper Cutting )については、6世紀に生まれ、使用する紙の色が幸福を願う赤であることや、壁や窓に飾るということを教わりました。中国では、「切り絵」のモチーフとして、「12 Zodiac(干支)」がよく使われ、日本と中国の干支の動物の違いについても紹介していただきました。
 「切り絵」の体験として、赤い色紙を二つに折り、「囍」(中国で祝い事などで用いられる「喜」を二つ並べた「めでたい」という意味をもつ字)をはさみで切り、作りました。また、お別れのときに切り絵をラミネートした本のしおりを全員にいただきました。
 体験活動の後、本校生徒から、中国の大学院生に向けて、各班ごとに本校の紹介(宿泊行事、総合的な学習、制服、部活動、自分のクラスの魅力など)を、google スライドを活用して発表しました。
 今回の国際交流では、本校生徒と中国の大学院生が、双方英語を使ってコミュニケーションをとりました。特に1年生では、中国の方が話される英語を全て理解するのは難しかったようですが、身振り手振りや実物を提示したり、「自分たちの考えや思いを伝えたい、相手のことを理解したい」という気持ちで接することによって、「言葉の壁」を超えることができたように感じます。
 この交流を通して、中国の文化について学び、相互理解を図ることができました。今後も生徒たちがグローバルな視点をもち、日常生活で生かしてくれることを願っています。