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万葉仮名などを大学教員から学ぶ―3年生国語―

 12月3日(火)、3年生が国語の古典の発展学習として、本学国文学科教員の小林賢太先生から「万葉仮名をはじめとする日本語の表記の歴史」について講義を受けました。
 『万葉集』は8世紀前半に成立した日本最古の和歌集です。『万葉集』は、次のような「万葉仮名」で表されています。以下、小林賢太先生の許諾を得て、一部ご紹介します。

  春過而 夏来良之 白妙能 衣乾有 天之香来山 (巻一・二八)
 (春過ぎて 夏来たるらし 白妙の 衣干したり 天の香具山)
  
  田児之浦従 打出而見者 真白衣 不尽能高嶺尓 雪波零家留 (巻三・三一八)
 (田児の浦ゆ うち出でて見れば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りつつ)

 生徒達は『万葉集』のさまざまな表記として、小林先生から次のような例を紹介され、小グループでクイズのように楽しみながら考えていました。

①馬声 蜂音 石花 蜘蹰 荒 鹿 (巻十二・二九九一)   
( ) ( ) せ  くも あるか  ※ヒント:奈良時代の馬の鳴き声や蜂の飛ぶ音は?

②二 八一 不 在 国 (巻十一・二五四二)        
 に ( ) あらなくに  ※ヒント:かけ算で81になるのは?

③色 二 山 上 復 有 山 者 (巻九・一七八七)    
 いろに(         )ば  ※ヒント:山の上に山という漢字を書くと?

※答え 
 ①いぶ(当時の表現では、馬は「いー」とう鳴き声、蜂は「ぶー」という飛ぶ音だったそうです) 
 ②くく(9×9=81) ③いで(山+山→出)

 また、万葉仮名(漢字)と仮名(くずし字)で書かれた表記の印象の違いについて仲間と話し合ったり、「掛詞」(例:【あき→「秋」「飽き(る)」)についても理解を深めました。
 この講義を通して、いにしえの人々の文字に表すことへの熱意や遊び心を忘れないことなど、古典への興味関心を広げることができました。