つゆくさアルバム2021

3月3日(木)・7日(月)・17日(木)
全学年が、学年別に性教育を行いました
~自分らしく生きることの大切さを学ぶ~

 1年生では、3月17日に京都府助産師会より助産師の藤原朋子氏をお招きして、「いのち」の誕生について科学的にとらえることと、その尊さについて学びました。また、思春期におこるからだや心の変化について肯定的にとらえ、自他の身体を大切にする意識の向上もこの学習のねらいとしています。前半のお話では、助産師の仕事の内容をはじめ、胎児の模型を使ってその成長の様子や出産のメカニズム、また映像を使って、命の誕生までの偶然の連続とも言うべき神秘的なプロセスについてのお話があり、生徒たちは熱心に耳を傾けていました。妊婦体験ジャケットを着た男性の先生の疑似体験のデモンストレーションや感想を聞くなかで、お母さんの大変さも想像することができ、様々な観点から命の誕生について学ぶことができました。そして最後には、藤原氏からこれから大人に向かう生徒たちに向けて、自分らしく生きることの大切さについて熱いメッセージが送られました。
 例年は、伏見区のももやま児童館より、実際の赤ちゃんとお母さん方を多数お招きして、出産時の気持ちの変化や現在の子育ての苦労や喜びを語っていただき、実際の赤ちゃんを抱っこし、その体温を感じながら、そして温かいまなざしに囲まれる中で、本物の「いのち」を実感する学習を行っています。今回は感染拡大防止の観点から本物に触れる体験はできませんでしたが、藤原氏の具体的でわかりやすいお話を通して、いのちそのものを真正面から考える大変有意義な学びの時間となりました。

  2年生では、3月3日に、QWRC大阪(NPO)より、内藤れん 氏を講師にお招きして、人間の性の多様性についてのお話を聞きました。自分の性も、多様な性の中の一つにすぎないこと、そして、性的なマイノリティ(少数者)についても正しくとらえ理解できることの大切さを学ぶことができました。当事者であり、当事者支援に関わっていらっしゃる講師から、年少のころからの実体験に基づいた具体的で説得力あるお話に、生徒たちは引き込まれていました。性別にこだわるのではなく、一人一人が「自分らしく生きる」ことに自信をもち、お互いの多様性を認め合える環境や社会が求められていることを深く感じることのできた有意義な学習となりました。

  3年生では、卒業を目前にした3月7日に、京都府助産師会より、助産師である渡邉安衣子氏を講師にお招きして、これから将来必ず直面するであろう性に関わる問題への向き合い方についてのお話を聞きました。性を考えることは生きることすべてに結びつくことであり、ジェンダーに対する平等な意識とLGBTQに対する理解を深めていく必要があること、そして、人を好きになった際に、衝動に身を任せずに、相手の意見や存在を尊重した交際ができるようになること、さらには、デートDVの問題を通して暴力と人権について深く考える機会となりました。これまで講師が対応してきた事例をもとに、具体的でわかりやすくお話していただき、最後に、常に「自分で自分を大切にする」こと、今後「困ったときに信頼できる大人や専門家に相談できること、頼れること」も「自立」であることを生徒たちに熱く話されていました。3年生にとって卒業後の生活や人生にとって生きるヒントとなる有意義な学習になったことと思います。

1年生「いのち」の誕生を科学的に学び、その尊さを知ろう

2年生「性の多様性を学び、自分らしく生きよう」

3年生「心と体を大切に、自分らしく生きよう」