11月12日に本学大学院連合教職実践研究科の院生24名が本校を訪れ、「授業研究の理論と実践」のフィールドワークとして、1年生音楽科(野上華子教諭)の授業「民謡と生活の関わりを考えよう」を参観し、その後、研究協議会をおこないました。今回の訪問は、「自分が専門とする教科以外の教科から学ぶ方法を身につけること」「コロナ禍で授業がどのように変化したのかを知り、それをふまえてこれからの授業研究のあり方を考えること」をねらいとして実施されました。院生たちは、事前に公開授業の学習指導案を検討、分析しており、課題意識や着眼点を持って熱心な態度で授業観察に臨んでいました。
授業では、まず、民謡である「ソーラン節」と「刈り干し切り唄」をそれぞれ聞かせながら、歌詞に注目させ、音源に合わせて歌うことで、両者の民謡の違いや特徴について生徒自身の感性を駆使して考えさせました。その後、自分の意見を付せんに書かせ、グループ内でワークシートに貼り出しながら、音楽的特徴についてまとめ、学級全体で共有していきました。生徒たちは、単に受け身で聞くだけではなく、実際に音源に合わせて歌うことで、一定の拍やリズムのない「歌いづらさ」を感じ取り、民謡の持つ特殊性に気づくことができたようです。次の時間では、民謡の特徴を意識しながら、民謡がもつ背景を知り、実際に仕事での動きを予想し、動きをつけながら歌う予定です。最後には、民謡と生活の関わりについて、ひいては、音楽と生活との関わりについて各自で意見をまとめることになっています。
事後の研究協議会では、大学の担当教員の進行で、まず野上教諭から、本時の学習活動の意図や授業づくりのポイントについて説明があり、その後、院生からの活発な質問に対しても丁寧で的確に回答していくなかで、授業の意義や課題がさらに明確になり、非常に有意義な授業研究会となりました。 |